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2009年04月28日

カリフォルニア州下院法案178:アフィリエイトタックス

バークレイ出身の民主党議員、ナンシー・スキナーが州下院に提出した法案、AB178はカリフォルニアの住民がカリフォルニア州に事務所を持つビジネスのウエブサイトのアフィリエイトを通じて、州外の会社から物品を購入した場合に、セールスタックスを課金するというもの。

これまでアマゾンなど州外の会社から通信販売で商品を購入した場合、セールスタックスは課金されなかった。しかし、その会社が州内に事務所や店舗を持つ場合は、本社からネットで購入しても、州内の事務所が販売したとみなされセールスタックスを課金することができる。そこで、この法案ではウエブサイトのアフィリエイトを通じての販売も、そのサイトを持つビジネスがカリフォルニア州内にあれば、販売拠点を州内に持っていると見なし、セールスタックスを課金しようというもの。すでにニューヨークでは同様の法律が施行されている。

この法案が通ると、アフィリエイト販売での収入を見込んで、様々なサービスを提供しているウエブビジネスが大きな打撃を受ける事になる。実際に大手のアフィリエイト元の会社では、税金の徴収や申告が難しくなるためニューヨークの会社にはアフィリエイトサービスを提供しないところが増えている。

具体的には、これまでどこかのウエブサイトで紹介された本をアマゾンで購入した場合、紹介したサイトに一定のアフィリエイトフィーが支払われていた。購入者はどこのサイトの紹介で購入しても、アマゾンから直接購入する場合と金額は変わらない。しかし、法案が通ると、アマゾンから直接購入する場合はセールスタックスがかからないのに、カリフォルニアにある会社のウエブサイトを通じて購入するとセールスタックスがかかるという事になる。このシステムをアマゾン側で組み込む事が出来ない場合は、セールスタックス分は代金に含まれていたとみなされ、購入者には課金されないが、カリフォルニア州は、アマゾンからセールスタックス分を徴収することができる。

カリフォルニア州は5500万ドルの税収増を見込んでいる。

アフィリエイトはあくまで、商品の宣伝をするサービスでその実績に基づいて報酬を得る物であり、商品も代金も動かないことから、これを販売行為と見なすのはおかしい。法案では、年間の売り上げが1万ドル以下の小規模ビジネスは例外とするとしているが、これでは個人のブログ程度は例外にされても、アフィリエイトを主な収入としているビジネスサイトはほとんどが適用されてしまう。

February 2, 2009 - Assemblymember Nancy Skinner announces legislation to close tax loophole and bring much needed revenue to California.

##分かりにくいと評判が悪かったので、美人秘書にもわかるように説明を追記します。

アメリカでは、消費税にあたるセールスタックスを州や地方自治体で決めることができるため、同じ値段の商品でもどこで購入するかによって税額が異なります。

実店舗で買物をする場合はそれで良いのですが、通信販売やネットショップの場合には、セールスタックスは購入者が州外に住んでおり、州外に発送する場合は適用されません。したがって、カリフォルニアのセールスタックスは、現在 9.25%ですが、地元のお店で購入する代わりに、州外のショップからオンラインなどで購入すればセールスタックスがかからないことになります。同様に、カリフォルニアのショップから州外のユーザが購入した場合にもセールスタックスは適用されません。ガイジンが秋葉原で免税で買物ができるのと同じです。

しかし、この方法だと営業活動を行うための店舗は州内に置いて、実際の商品は州外の本社から発送、という手段で無税販売をする抜け道ができてしまったため、州内に店舗や営業拠点を持つ場合は、発送が州外からでもカリフォルニアのセールスタックスが適用できることになっています。

今回は、この解釈を広げて、州内にある会社のホームページなどで、アフィリエイト販売された商品についても、州内の営業拠点と見なして、同様にセールスタックスを課金できるようにしようというものです。

アフィリエイト販売とは、下のリンクのようにブログやホームページで商品の紹介をすることで、そのリンクをクリックしてだれかが実際に購入した場合、紹介料が支払われる仕組みです。

↓アフィリエイトリンクの例

現在、サービスや情報は無料で提供しつつ、アフィリエイトの収入で成り立っている、個人やスモールビジネスのサイトは沢山あります。この法案が通ると、運営社の住所がカリフォルニアにあるサイトでアフィリエイトをクリックして商品を購入すると、場合によってはショップのサイトから直接購入するよりセールスタックス分高く着く可能性があるということになります。わざわざ高い方を選んで買う人は少ないでしょうから、アフィリエイト収入が激減することは間違いありません。

また、ショップ側も同じアカウントのユーザに対して、アフィリエイト購入の場合だけサイト運営者の住所によって異なる地元のセールスタックスを適用させるのは、システム的に難しいと思われます。したがって、今まで通り免税価格で販売し、場合に寄ってカリフォルニア州にセールスタックス分を納税する事となり、ニューヨーク州の例のようにカリフォルニアに対するアフィリエイトを止めてしまう可能性があります。

投稿者 Editor : 2009年04月28日 07:45



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